アストロノマド

宇宙・科学と心理・思考

地球はどのくらいの速度で動いているのか

地球に住んでいるものとして、私たちが静止していると思うことは不思議なことではありません。しかし、空に目を向けてみれば地球が動いていることは明確です。

 

1つ目は、地球がほかの惑星に「追いつく」時に起こります。例えば、火星は地球よりも遠くを周回しますから、地球が火星を「追い越す」と空では後方に動きます。

 

2つ目は、視差です。視差の簡単な例として、人差し指を自分の顔の前に出して遠くのものに合わせてください。その後片目を閉じてください。指の見かけの位置が変わるはずです。地球から星を見るときも同じことが起こります。太陽を周回するのに365日かかりますから、空の見かけの位置は変わります。すると、簡単な計算でその星までの距離を計算することができます。

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どれくらいの速度で回転しているのか

地球の自転は一定ですが、速度は緯度によって異なります。NASAによると、地球の円周は40,070キロです。1日を24時間とすると、赤道の速度は時速約1,670k/hになります。

ただし、ほかの緯度では速度が異なります。その場合は三角関数を用いて計算します。

 

地球はどれくらいの速度で太陽を周回するのか

つぎは地球の公転です。太陽の周りの軌道速度は、約107,000k/hです。その値は簡単な幾何学で計算することができます。

まず、地球が太陽からどれだけ遠くを移動しているかを知る必要があります。地球が太陽を周回するのは365日かかるとします。軌道は楕円ですが計算しやすいように円としましょう。地球から太陽までの距離は149,597,870キロメートルです。それが半径ですから、1年で9億4,000万kmを移動することになります。

 

速度はそのあたいを365で割ると求めることができます。すると、1日に260万km、1時間に107,226km移動することになります。

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太陽と銀河も動いている

あまり知られていませんが、太陽は天の川を周回しています。スタンフォード大学によると、太陽は銀河の中心から約25,000光年離れていると言われています。そして、太陽と太陽系は毎秒200キロメートル動いています。しかし、この速度でも太陽系が天の川を一周するのに2億3000万年かかるのです。

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さらに、天の川もほかの銀河とともに動いています。約40億年後に私たちの銀河は、アンドロメダ銀河に衝突する予定です。

 

それゆえに、何も静止しているものはない。

そう、全ては動いているのです。